脱 


【呉音】ダツ、ダチ、タチ  【漢音】タツ
, げる

肉+兌(ぬきとる、ぬける)


骨から肉をはなすこと。転じて広く、はなす、ぬけてとれるの意に用いる。
(1)(ダツス)ぬぐ。身につけている物を、はなしてとりさる。外皮や衣がはなれてぬげる。
。「脱皮」
(2)(ダツス)はなれてぬけ出す。ぬけてとれる。
「離脱」「脱落」「不脱於虎口=虎口を脱せず」〔史記・叔孫通〕
(3)あっさりと離れている。ねちねちとこだわらない。さばけている。
「洒脱(シャダツ)」「超脱」
(4)せみがからをぬぐ。また、ぬけがら。
▽蛻(タイ)・(セイ)に当てた用法。「其状若脱=其の状脱のごとし」〔荘子・至楽〕
(5)もし。ひょっとして。あるいは。
(6)「脱脱(タイタイ)」とは、そっとぬけ去るように、ゆるやかなさま。
▽兌(タイ)に当てた用法。

奪(ぬきとる)・悦(心のしこりがぬける→よろこぶ)・蛻(タイ)・(セイ)(せみがからをぬぐ)などと同系。

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