告 


〔T〕【呉音】【漢音】コク
〔U〕【呉音】【漢音】コウ(カウ)
げる


会意。
「牛+囗(わく)」。梏(コク)(しばったかせ)の原字。
「牛」の字の上部はツノの形。それに−印をそえて、牛の角につける横木を表した。
「梏」の原字で、角を引き締めて、危害を及ぼさぬようにする意味を含む。
報告の「告」は、号や叫に当てた仮借的用法。
▽「説文解字」では、つのにつけた棒が、人に危険を告知することから、ことばで告知する意を生じたとする。


〔T〕 (1)つげる(つぐ)。
下位の者が上位の者のそばにいってつげる。転じて、広くことばで人に話しきかせる。「報告」
「告諸往而知来者=諸に往を告げて来たることを知る者なり」〔論語・学而〕
(2)つげる(つぐ)。
訴える。おかみに申し出る。「告訴」「告発」
「不告姦者、腰斬=姦を告げざる者は、腰斬す」〔史記・商君〕
(3)つげさとす。ことばでさとす。「忠告」
(4)官吏が休暇や引退の意を申し出る。「告退(引退願い)」「賜告=告を賜ふ」
〔U〕君主が臣民を教えさとすことば。《同義語》⇒誥。

梏(手かせ−手を引き締めて動かせなくする)− 酷(きつくてゆとりのないこと)等と同系。

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