壽(寿) 


【呉音】ジュ  【漢音】シュウ(シウ)
ことぶき, いのちながし, とし, ことほぐ


会意兼形声。
下部は、長く曲がって続く田畑の中のあぜ道をあらわし、長い意を含む(音トウ・チュン)。
壽はそれを音符とし、老人を示す遘印を加えた字で、老人の長命を意味する。
道を一すじ長く引きのばしたように、命(いのち)の長く伸びることを意味する。


(1)(ジュナリ)いのちながし。長命である。長生きしている。
《対語》⇒夭(ヨウ)。「上寿」
「仁者寿=仁者は寿なり」〔論語・雍也〕
「寿則多辱=寿ければ則ち辱多し」〔荘子・天地〕
(2)とし。長生き。「長寿」
(3)年長の人に対する長命の祝い。
▽多くは誕生日に祝い物を送り宴を開く。「寿辰(ジュシン)(老人の誕生日)」
「沛公奉卮酒為寿=沛公卮酒を奉じて寿を為す」〔史記・項羽〕
(4)老人や長上におくる祝い物。
《日本語での特別な意味》
@ことぶき。めでたいこと。祝い。
Aことほぐ。祝いのことばをのべる。

祷(トウ)(長く声をのばしてのりとを告げる)・疇(チュウ)(長いあぜ道)・道(長いみち)などと同系。

 旧字「壽」は人名漢字として使える。
▽旧字の「壽」は字形から「さむらい(士)のフエは一インチ(吋)」と覚える。

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