祝 


[1]【呉音】【漢音】シュク
[2]【呉音】シュ  【漢音】シュウ(シウ)
いわ,はふり, ほぐ, いわい, のりと


会意。
「示(祭壇)+兄(人のひざまずいたさま)」で、祭壇でのりとを告げる神職をあらわす。
巫祝(みこ)のこと。
動詞としては、声を長く伸ばしてのりとを神に告げる意に用い、「シュウ」という語形を用いる。呪・「示+壽」と同系。
「いわう」とはその派生義で、古典では「いわう」意には用いない。


[1]
(1)はふり。神官やみこなど、神に仕えてのりとをあげる人。
《類義語》⇒巫(フ)。「巫祝(フシュク)」「祝史(神官・神職と記録役)」
(2)(シュクス)いわう(いはふ)。ほぐ。いわい(いはひ)。もと神にめでたいことばを告げる意。転じて、おめでたいとことほぐこと。「祝賀」「慶祝(よろこびいわう)」
(3)短く切る。
▽革(ショク)に当てた用法。
「祝髪(断髪)文身」〔春秋穀梁伝・哀一三〕

[2]
(1)のりと。神に申しあげることば。長く声を引いてのべるのりと。転じてめでたいと、ことほぐことば。
▽訓の「のりと」は、「告(の)り+言(ごと)」から。
《同義語》⇒呪。
《類義語》⇒祷(トウ)。「祝詞」
(2)(シュウス)(シウス)のりとをあげる。祈りのことばをのべる。
《同義語》⇒呪。
《類義語》⇒祷。

祷(トウ)(声を長くのばしてのりとをあげて祈る)・呪(シュウ)(のりと)と同系。▽日本では、呪(のろい)は、悪意をこめたいのりの意に用いる。

 「いわう」とはその派生義で、古典では「いわう」意には用いない。

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