褒 |
音 | 【漢音】ホウ 【呉音】ホ, ホウ |
訓 | ほめる |
解 字 |
会意兼形声。 保(ホウ)は、外からつつむこと。 褒は「衣+音符保」で、もと、からだをつつむうちかけ。ただし、ふつうは報復の報(むくいる)に当て、おかえしをすること。 ▽悪事にむくいるには報、善行にむくいるには褒と書きわけるが、もとは同系。 |
意 味 |
(1)ほめる(ほむ)。よい行いにむくいるための返しをする。転じて、相手の行いをほめる。 《類義語》⇒報。「褒美(ホウビ)」「褒貴(ホウキ)」「毀誉褒貶(キヨホウヘン)(ほめることと、けなすこと)」 (2)外からからだをつつむ大きなうちかけ。転じて、大きいさま。 《同義語》⇒袍。「褒大(ホウダイ)」「褒衣(ホウイ)(=袍衣)」 (3)あつまる。▽榾(ホウ)に当てた用法。「褒聚(ホウシュウ)(=榾聚)」 |
家 族 | 褓(ホウ)(おむつ)・褒(ホウ)(からだを包む大きい衣)・包・抱(ホウ)(外から中のものをつつむ)と同系。 |
解 説 |
「褒衣(うちかけ)とは博裾(すそがひろい)なり 衣+保声」(説文解字) 包や抱と同系のコトバで、今日の袍はその後身に当たる。 功労に対する褒賞の意に用いるのは、報(むくいる、かえす)に当てた用法で復(往来)と同系のコトバである。 『漢字語源辞典』(藤堂明保・學燈社) |
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