同 


【漢音】ドウ 【呉音】ズウ(ヅウ)
おなじ, おなじくする, あつまる, ともに


図解:同 会意。
「四角い板+口(あな)」で、板に穴をあけて突き通すことを示す。
突き抜けた穴は直径が等しいから、同異のの意を派生する。
突き抜ければ通じ、通じれば一つになる。
転じて、同一・共同・共通の意となる。


(1)おなじ。等しいさま。いっしょであるさま。
  《対語》⇒異・殊。
  「歳歳年年人不同=歳歳年年人同じからず」〔劉廷芝・代悲白頭翁〕
(2)おなじくする(おなじくす)。いっしょに共有する。同じにそろえる。「同席」
  「与民同之=民とこれを同じくす」〔孟子・梁下〕
(3)あつまる。「会同」
  「福禄攸同=福禄の同まる攸」〔春秋左氏伝・襄一一〕
(4)見境もなくいっしょに仲間となる。
  「付和雷同(自分に一定の主義・主張がなく、他人の説に軽々しく賛成して従うこと)」
  ▽心から調和するのを和という。
  「君子和而不同=君子は和して同ぜず」〔論語・子路〕
(5)ともに。いっしょに。
  《類義語》⇒共。
  「踏花同惜少年春=花を踏みて同に惜しむ少年の春」〔白居易・春夜〕

(とおす)・(突き抜く)と同系。また(トウ)(つつ)・(つつ型の胴体)・(ドウ)(突き抜けたほら穴)とは特に縁が近い。

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