動 


【慣用音】ドウ 【呉音】ズウ(ヅウ) 【漢音】トウ
うごく, うごかす, ややもすれば


会意兼形声。
は「人が地上を足で突く形+音符(つらぬく)」の会意兼形声文字。
体重を足にかけ、足でとんと地面を突いたさま。
動は「力+音符」で、もと、足でとんと地を突く動作。(どんとつく)や(とんとんと上下にうごいて重みを足にかける)と近い。
のち広く、静止の反対、つまりうごく意に用いられる。⇒


(1)うごく。もと、とんとんと上下にうごく意。のち広く、運動や行動の意に用いる。
  《対語》⇒静。「運動」「動作」
  「非礼勿動=礼に非ざれば動くこと勿かれ」〔論語・顔淵〕
(2)うごかす。
  「是動天下之兵也=是れ天下の兵を動かすなり」〔孟子・梁下〕
(3)うごかす。うごく。どんと衝撃を与える。また、受ける。ショックを与える。また、受ける。
  《類義語》⇒衝。「感動」「動聴=聴を動かす」
(4)うごかす。静止しているのをやめて動作をおこす。「動工(工事の起工)」「動筆=筆を動かす」
(5)ややもすれば。どうかするとしょっちゅう。
  ▽「動輒(ヤヤモスレバスナワチ)」の形で用いることが多い。もと、少々の変動があるとすぐにこうなるの意。俗語では「動不動(トンプトン)」という。
  「動弥旬日=動もすれば旬日に弥る」〔白居易・与微之書〕

(足でトンと地面をつく)・(ショウ)(→型につきあたる)と同系。

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