〔2〕 倉頡(ソウケツ) − 漢字の発明者 はたくさんいた |
2.漢字をつくった人々
これほどたくさんある漢字を、ほんとうにだれか一人の人がつくりだすことができたのしょうか。とうてい無理なことだとは思いませんか? そうなんです。じつは、「倉頡」というのは一人の人の名前ではなかったのです。 それではなぞときをしてみましょう。 まず、「倉頡」の「倉」の字を見てください。 もうひとつの「頡」の字はというと、これを分解すると「頁(あたま) + 吉(ぎっしりとつまる)」からできていることがわかります。この字は「頭に知恵がぎっしりとつまっている状態」をあらわします。 このことからわかることは要するに、「倉頡」とは「頭の中に、つぎつぎと新しいものを産み出す知恵がぎっしりとつまっている人」という意味であるということです。 ということは、「だれが漢字を発明しましたか?」という問いに対して「それは倉頡です」と答えたとしたら、「それは、つぎつぎと新しい漢字を発明していった人です」と答えたこととほとんど同じことになりませんか? |